記念式典

　INFOSTA創立75周年、誠におめでとうございます。

　今から20年前の2005年より私は役員（理事・監事）を延べ8年間やらせていただきました。当時から会員拡大対策が喫緊の課題であり議論を重ねた記憶があります。理事会の終了後、毎回のように事務所内または近くのお店で行われた懇親会は楽しく有意義な時間でした。組織の垣根を超えた出会いを持てたのはINFOSTAのお陰だと思います。これからも交流の場としての役割を大切にされますことを希望いたします。

　当会は医学中央雑誌創刊100周年を迎える前年（2002年）に任意団体から特定非営利活動法人（NPO）に改組しましたが、当時はインターネットを利用した新たなサービス形態を構築するため試行錯誤を繰り返していました。その中で2007年に「優秀機関賞」を頂戴することができました。この受賞は役職員にとって大きな励みとなり、勇気をもって業務を進めていく契機となりました。さらに当会職員が、2016年と2023年に「情報業務功労賞」、2021年に「研究発表賞」をいただいたことに感謝申し上げます。

　次は創立100周年を目指し、会員各位の協力のもと情報の利活用の研鑽の場としてINFOSTAは自信をもって船出され、ますます発展されますことを祈念しつつ、微力ながら応援してまいります。

特定非営利活動法人

医学中央雑誌刊行会　専務理事

三沢 一成

情報科学技術協会（INFOSTA）創立75周年、誠におめでとうございます。

貴協会が長きにわたり、情報・データの創生、流通、利用の発展に寄与されてきたことに、心より敬意を表します。弊社も昨年、創業60周年を迎えましたが、長年にわたり代行検索や著作権処理などの業務を通じて、多くのスタッフが貴協会の活動から学び、成長する機会をいただきました。情報プロフェッショナルとしてのキャリア形成や業界の発展において、INFOSTAは極めて有意義なコミュニティであり、私たちにとっても大きな財産となっております。

近年、AI技術の急速な進展により、情報やデータのあり方が大きく変化しています。米国では、長年にわたり企業や専門職の多様なニーズを支えてきた専門図書館協会（SLA）が一時解散を決断するなど、情報を取り巻く環境は世界的にも大きな転換期を迎えています。こうした変化の中で、貴協会が果たしてきた役割はますます重要性を増しており、今後も新たなコミュニティやキャリア創生の中核として、情報分野の発展を牽引されることを期待しております。

100周年という更なる大きな節目に向け、貴協会の益々のご発展と、会員の皆様のご健勝、ご多幸を心よりお祈り申し上げます。

株式会社サンメディア

代表取締役社長　山下幸侍

　情報科学技術協会が創立七十五周年の佳節を迎えられましたこと，心よりお慶び申し上げます。1950年の創立以来長年にわたり，日本の情報科学ならびに情報管理の発展に多大なる貢献を重ねてこられた貴協会のご功績に，深甚なる敬意を表します。

　科学技術の進展とともに，情報の収集・組織化・発信の在り方は大きく変容してまいりました。その中にあって，貴協会は「会員相互の協力により情報の生産・管理･利用に関する理論および技術の調査，研究開発を進めるとともに，これらの普及に努めること」を目的として，検索技術者検定による情報専門職の育成や情報技術の研究・普及に努めてこられたことは，日本の学術情報基盤の整備における大いなる礎として高く評価されるべきものと考えます。

　日本医学図書館協会は，保健・医療その他関連領域の図書館事業の振興ならびに情報の流通に関する調査，研究及び開発の推進により，図書館利用者を広く支援し，保健・医療その他関連領域の進歩発展に寄与することを目的として，日々事業に取り組んでおります。近年は，医学図書館員の専門性向上を目的とした教育研修の充実，医学図書館員の業績の認証，診療ガイドライン作成支援，医療・健康情報サービスによるヘルスリテラシー向上への寄与など，時代の要請に即した活動を展開しております。

　これらの諸事業を進めるにあたり，貴協会が蓄積してこられた情報組織化・検索技術，ならびに情報専門職育成の知見は，私どもにとっても貴重な示唆と支えとなっております。情報環境が急速に変化し，人工知能をはじめとする新たな技術が台頭する今日，信頼性の高い情報を適切に活用し，人と知を結ぶ専門的力量の重要性は，ますます高まっております。

　貴協会の七十五年に及ぶ歩みは，まさに我が国の情報社会の発展の歴史そのものであります。ここに，貴協会の永年にわたるご尽力に深く敬意を表しますとともに，今後とも日本医学図書館協会と相携え，学術情報と科学技術情報のより一層の発展に寄与できますことを願ってやみません。

　結びに，情報科学技術協会の創立七十五周年を心よりお祝い申し上げ，貴協会のますますのご隆盛と，会員各位のご健勝を祈念いたします。

特定非営利活動法人日本医学図書館協会会長

群馬大学　名誉教授

群馬大学　多職種人材育成のための医療安全教育センター　顧問

板橋中央総合病院　副院長、総合内科

小松　康宏

　一般社団法人 情報科学技術協会(INFOSTA)創立75周年、誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。

　一般財団法人 日本医薬情報センター（JAPIC）は、医薬品・医療機器の有効性・安全性に関する文献情報を収集・データベース化して提供しておりますが、昨年創立50年を迎えました。

　総合的な情報検索サービスとして医薬品情報データベース(iyakuSearch)を昨年リニューアルし提供しております。

　当センターでは、法令に基づき医薬品・医療機器の有効性・安全性に関する情報提供を製薬企業等から受託し業務を行っております。各サービス業務の質の維持・向上するためにINFOSTAの活動にて学び、日々研鑽に努めております。

　INFOSTAの検索技術者検定においては、医薬品情報の収集・検索業務を扱う担当が、技術の向上に活用させていただいており、ここ十数年、JAPICの新入職員の教育研修として定着してきております。

　INFOSTAにおけるOUGライフサイエンス分科会では、データベースに関する知識修得、検索技術の維持・向上のために、情報検索の経験豊富な先輩方にご教示を得たり、他機関と情報交換したり、新たな人脈づくりなど、専門知識を磨く場として参加させていただいております。また、JAPICは著作権法上の政令指定図書館を附属機関として有しておりますが、当該附属図書館の司書が他機関の図書館の見学等貴重な経験をさせていただいたこともございました。

　IT技術、生成AI等の急速な発展に伴い、ビックデータ解析、情報を取りまく環境やニーズは変化していくと考えられますが、JAPICは、今後ともINFOSTAの事業を利用させていただき技術的研鑽を積むとともに、JAPICの医薬情報の収集・提供事業に寄与できるよう努めてまいる所存です。

　未筆ながら、INFOSTAの一層のご発展と皆様方のご活躍を祈念いたしまして、お祝いの言葉とさせていただきます。

一般財団法人　日本医薬情報センター

理事長　赤川治郎

　公益社団法人日本図書館協会を代表して、一般社団法人情報科学技術協会（INFOSTA）の創立75周年を心よりお祝い申し上げます。

　貴協会は、1950年に国際十進分類法の導入と普及を目的とするUDC研究会として発足以来、図書館資料や文献情報を国際水準で分類・共有するための制度や技術の開発・普及、関わる人材の育成において、多大な貢献を蓄積されてこられました。情報科学技術の発展に伴い、1958年には日本ドクメンテーション協会と改められ、対象領域を文書分類から科学技術文献の整理全般へと拡張され、その後も情報技術の進歩と社会のニーズの変化に対応し、1986年に現在の名称へとを変更されました。情報の分類・検索技術の研究・普及から始まり、専門家の育成、最新技術動向に関する調査・研究など、その活動は常に時代の最先端を走り続けてこられました。情報の形態が印刷媒体から電子媒体、そしてAI時代へと変化する中で、常に「情報科学と技術の架け橋」の役目を果たし、社会で役立つ情報専門家のコミュニティを構築されてきた歴史は、日本の情報化社会の発展そのものと重なります。役員、会員の皆様のご努力、ご尽力に敬意を表します。

　貴協会と私たち日本図書館協会との間には、特別な結びつきがありました。貴協会は、2017年から2024年にかけて7年間、当協会会館に事務所を置かれ、活動の拠点とされていました。情報という無形の資産を社会に役立てるという共通の目的を持つ両団体が、同じ建物の中で活動できたことは、私たちにとっても大変意義深い期間でありました。「情報の力で、社会をもっと明るく、楽しく、ひらかれたものに」というビジョンは、私たち図書館協会が目指す知の共有と社会貢献とも深く共鳴するものです。情報資源の分類と組織化は、図書館活動の基盤となる知識です。貴協会との交流が今後も受け継がれることを希望いたします。

　創立75周年記念事業は「社会に貢献する情報専門家のコミュニティ構築」というテーマのもと、さまざまなイベントや新たな取り組みが展開されると伺っております。これらを通じて、情報科学技術の更なる発展と、次世代の専門家の育成が促進されるものと確信しております。

　結びに、一般社団法人情報科学技術協会（INFOSTA）の創立75周年を心より祝福申し上げます。貴協会がますます発展され、情報の力で明るく、開かれた未来社会のデザインをリードされていかれることを期待いたします。

公益社団法人 日本図書館協会 理事長

植松貞夫

一般社団法人情報科学技術協会（INFOSTA）の創立75周年を心よりお祝い申し上げます。

INFOSTAは、前身であるUDC研究会の発足から75年という長きにわたり、一貫して情報の分類法、ドクメンテーション、そして情報科学技術の発展と普及に多大なる貢献をされてこられました。この輝かしい功績に対し、深く敬意を表する次第です。

特に、情報専門家（インフォプロ）のための知識基盤の構築、学術誌『情報の科学と技術』の刊行、そして情報検索能力認定試験（検索技術者検定）の実施を通じた人材育成は、日本の産業界、学術界、ひいては情報社会全体の発展にとって不可欠な役割を果たしてこられました。

デジタル化とAI技術が社会に急速に浸透する現代において、「情報の生産・管理・利用」に関する理論と技術の重要性は、ますます高まっています。INFOSTAがこれまで培ってこられた確かな歴史と伝統は、この激動の時代において、情報の本質を見極め、新たな未来を切り開くための強固な羅針盤となるものと確信しております。

貴協会がこの記念すべき75周年を機に、新たな挑戦を続けられ、「社会に貢献する情報専門家のコミュニティ構築」というテーマのもと、さらなるご発展を遂げられますことを心からお祈り申し上げます。

偶然にも弊社も創立７５周年を迎えました。今後も微力ながら貴協会の発展に尽力する所存でございます。

この度は誠におめでとうございます。

ユサコ株式会社　代表取締役

山川　真一